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おすすめの漫画の紹介です。 

 ご無沙汰しております。引越しをしてひと月ちょっと経ちましたが、ようやく落ち着いてきた所です。
残念ながらネット小説はほとんど読めていません。
 息抜きに漫画はちらほらと読んでますのでひとつ紹介させていただきますね。
以下ご覧ください。


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最近はまった漫画 

ありをりはべり(1) (講談社コミックスキス)
日向 なつお
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「ありをりはべり」 

 面白い漫画は無いかなぁとネットサーフィン中に見つけました。
 ある時神様が見えるようになった高校生の女の子の物語です。

 例えば自分の家の神棚にいらっしゃる神様、古い祠の神様、季節とともにあらわれる自然の神様。そんな神様のことを見て、お話したり頼まれごとを解決したりする日常のほのぼとした物語。絵柄も柔らかく、ほっとするような温かみのある絵で、主人公の棗が入部することになった地歴部のひとたちと、季節折々の行事や日々の暮らしを仲間とともに過ごしていく、そんなお話です。

 どうしてこの漫画を読んでみようかと思ったのは、やはりいちばんは主人公の女の子が「神様を見ることができる」というあらすじに惹かれてです。ブログでも紹介させてもらってる古戸マチコ先生の「やおろず」も、主人公の女の子が八百万の神々を見ることができる、という内容ですが、このお話が本当にほっこり温かい気持ちになれる物語なんでそれからこういうテーマのお話が大好きになったんです。
 例には出させてもらいましたけど「やおろず」とはまた雰囲気は全然異なる「ありをりはべり」
 主人公の棗はわりとおっとりとしたタイプでぼーっとしてたりする女の子。神様たちと接してる棗がほほえましくて、時々起きる事件なんかもなんだかんだと周りにも助けられながら彼女が解決していくんです。
 物語の中で語られる神様のお話、ほんのちょっとした事だけれど私にとっては全部へぇ~~な内容ばかりで、この漫画の中でもだいぶん勉強させてもらいました。“諏訪湖の御神渡り”のお話も中で語られるんですけど、その回のお話も面白くて、今年に何年かぶりかで諏訪湖の御神渡りがあったと最近新聞で目にした時に、普段なら「ふ~ん」で済むところ今年は色々と物思いにふけることが出来ました。

 日々のちょっとした出来事がお話になっていますが、ほんのりだけど恋愛のお話も混ざってます。まさに育っている途中の小さな恋かな。物語の中でまだ大きな変化はありませんが、いずれは語られるかと。恋愛前面のらぶらぶ……系のお話は最近食傷気味なので、ほのぼのとしたお話が大好きでたまりません。

 今年に入ってから見つけたのですが、かなりのヒット作でした。連載はKissらしいのですが不定期連載とのこと。残念……。知らないだけで、面白いと思える作品はたくさんあるんですよね。漫画も星の数ほどあるでしょうから有名作品でなかったら、好みのものに出会うのも中々難しい。この感想で少しでも興味をもたれたらお手に取って欲しくて久しぶりに商業もので感想を書きました。長くなったけどここまで読んでくださった方ありがとう!   
 あまりにも好きになったので、久しぶりにファンレターとか書いて送ってしまいました……^^;あ、こちらはただ今7巻まで出ています。

十二国記 「華胥の幽夢」 

華胥の幽夢(ゆめ)―十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)
小野 不由美
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十二国記シリーズ七作目「華胥の幽夢」
「かしょのゆめ」と読みます。十二国記の短編集です!!

「冬栄」・・・ 戴国の驍宗、泰麒の話。泰麒は漣国へとしばらく旅に出る。
「乗月」・・・ 芳国の月渓の話。彼の苦悩が綴られる。
「書簡」・・・ 陽子と楽俊の書簡でのやりとり。
「華胥」・・・ 才国の麒麟と王の話。
「帰山」・・・ 奏国の利広と風漢の再会。


簡単にもほどがあるっていうくらいの紹介となってますね^^;それぞれ奥深い考えさせられる物語となっています。個人的には「乗月」「書簡」「帰山」が好きかな……「書簡」の陽子と楽俊の、お互いを思いあうやりとりに和ませてもらいました。

  「華胥」はもう本当に色々と考えさせられます。「責難は成事にあらず」人を責め非難することは何かを成すことではない。ただ責めるだけでなく、その後どうするかを考えなければならない。
この話は特に、読んだ方皆が様々なことを考えるきっかけになったんではないかと思います。小野不由美さんのこの作品に出会えて良かった。「十二国記」は私の大好きな作品、是非とも紹介したい!!と思い、一生懸命書きましたが自分の語彙の少なさを実感して頭が痛いです。もっと上手に伝えられれば良いんですけど。やっぱり文章を書くのは難しい。

十二国記はDVDも面白い…ですが「月の影 影の海」に関しては小説には登場しないキャラクターが出てくるので、そこがちょっとわたし的にはいただけない。見ていて疲れた。でもその他の巻は面白いと思いますよ~~~勢い余って数年前にはPS2で出てるゲームまでやりました。小説の物語をそのまま辿っていくようなストーリーで本当に原作に忠実に作られてました。RPGです。どんどこ敵とも戦う。でも一回クリアしただけなので忘れてしまいました。(笑)オンラインでもあったらしいのですが、知った時にはもう終了していて、残念!どんなゲームなのかくらいは見てみたかったな。

十二国記 「黄昏の岸 暁の天」 

黄昏の岸 暁の天(そら)〈上〉―十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
小野 不由美
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黄昏の岸 暁の天(そら)〈下〉―十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
小野 不由美
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 十二国記シリーズ六作目「黄昏の岸 暁の天」上下

 シリーズ六作目、舞台は戴国……そして慶国、様々な国の人間が入り乱れる内容の物語となっております。戴国では泰王・驍宗が登極してから半年が経った頃、謀反が起こり驍宗は行方不明、泰麒は襲われ麒麟の角を失い自ら蝕を起こして、再び蓬莱(日本)へと戻ってしまう。
 謀反の首謀者と思われる阿選により戴国は混乱の渦に飲み込まれ、妖魔が蔓延る中戴国の将軍である李斎が、慶国の王は泰麒と同じ蓬莱の生まれだから、戴を救ってもらえるかもしれないと、瀕死になりながら慶へと脱出した。

 重症を負ってまで駆けつけた李斎を、陽子は手厚く介抱する。助けたいのは山々だが、この世界ではこの世界での理があって、蓬山の女仙の長・碧霞玄君の助言を得て、各国の麒麟が協力しあって蓬莱で泰麒の捜索を行うことになった。
 そして泰麒の捜索は困難を極める……。
 この物語で、十二国の世界の「理」がよくわかるようになっている。まず今までこの世界では他国が協力し合って何かを為し得ることは無かった。それを行う方法を陽子は見つけ、実際に他国までを動かし(協力を仰ぎ)実行することになる。今まで出てこなかった他国の王と麒麟も出てくるし、そうそうたる顔ぶれが慶国へと集う。
 泰麒の奪還編となる作品で、捜索も簡単にはいかない状況だけれど他国の王と麒麟の登場が、少し場を和らげてくれる。今までにあまり描写の無かった他の十二国の国のことも知ることが出来て良かった。

 上下巻読んでも完全にすっきりするという訳でなく、今後の……戴国の行く末がとても気になる内容になっています。それはもう、もの凄く。この巻の後は短編集だから今の所本編はここまでしか出ていません。十二国ファンは、何年もずっと続刊を待ちわびている状態……でも、これからも待ち続けます。

十二国記 「図南の翼」 

図南の翼―十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)
小野 不由美
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 十二国記シリーズ五作目「図南の翼」一冊にまとまってはいるけど二冊分はあるだろうというくらいに分厚い(笑)
 シリーズの中で一番好きかもしれない。(どれもこれも素晴らしい作品なんですけど)初めて読んだときも面白かったけど最近再度じっくり読み直してみたら「こ、こんなにも面白かったっけ!」と改めて実感した作品です。

 舞台は恭国に移って、珠晶(しゅしょう)という少女が主人公です。陽子が王になる70年前のお話。彼女は恭国の商家の娘で、年は若くまだ弱冠12歳。恭国にはこの時王が失く治安は乱れ妖魔も徘徊し国は荒んでいく一方だった。珠晶は豪商の娘だったから、生活も教育も、何もかも不自由なく育っていたがその一方で、彼女は日ごとに悪くなっていく国の様相を見て、一刻も早く国に王を戴かなければならないと思い、自らもその可能性があると信じ麒麟に天意を諮るため彼女は蓬山を目指す。「恭国を統べるのは、あたししかいない!!」(文庫内紹介文より)

 この言葉を読んで、心が震えない訳ないでしょう。なんて自信だ!と思わなかった訳でもないですが、彼女はその意思の力を存分に発揮して道を切り開いていく。

 読んでいく度に、なんて子なんだろうと思いました。裕福な家で育った、そのお陰で食事も衣服も教育も困った事など何一つない。けれど、どうしてそれは自分だけに与えられたものなのか。
 珠晶は僅か12歳とは思えないほど思慮深く利発で、まわりの人間をもどんどん巻き込んでゆく強運の持ち主。気は強いし生意気な所も多々あるけれど彼女を知っていく度に惹かれずにはいられない。大人とか子供とか関係ない。やる前から無理だなんてどうしてわかる!やるべき事をやってー、そしてそれが無理だった時に嘆くなり愚痴を言うなりすればいい。  嘆く前にまず行動を。そういった彼女の考えが、痛いくらいに胸に突き刺さって、色んな面で考えさせられた。実際に彼女は周りに無謀だと思われながらも昇山するのだから。

 妖魔の跋扈する黄海での過酷な旅路を彼女は雇った剛氏とともに歩んでいくことになるけれどその辺りのお話もーー本当に面白い。剛氏・頑丘との出会いで彼女はまた成長していく。年で言えばたった12歳の少女なのに、どうしてこれほど周りの人間を動かしていく力があるのか。他人の事を慮り、行動する事は……とても難しいことだと思う。けれど彼女は自分で考えて果敢に突き進んで行く。最初から最後まで、夢中になって読みました。シリーズの中で一番、勢い良く飽きずに読んでいただける作品だと思います。

 こうやって紹介文を書いてみれば……。十二国記の中ではやっぱり一番好きな作品だなと改めて実感しました^^本当にお勧め!!

十二国記 「風の万里 黎明の空」 

風の万里 黎明の空〈上〉十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
小野 不由美
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風の万里 黎明の空(下) 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
小野 不由美
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 十二国記シリーズ四作目「風の万里 黎明の空」上下巻。こちらもシリーズの中では大人気の作品です。私も大好き。

 今度の舞台は再び景王・陽子の国、慶に戻る。即位から数年後、陽子は自分の不甲斐無さを嘆いていた。こちらの世界で生まれ育った訳では無い彼女は、こちらの事がわからない。意見を求められても何かを問われても答えることが出来ず、官吏たちには蔑ろにされ己への情けなさで苦しむ毎日だった。そして彼女は決断する。この世界の理を知る為、内情を知る為に市井に降りて学ぶことを。
 一方、100年ほど前に蓬莱(日本)から流されてきた海客の鈴(すず)は、飛仙に拾われ自らも仙人となるが、幾年にも渡る飛仙・梨耀からの苛め苦行に耐える事が出来ず、同じ蓬莱からの海客、景王なら自分を理解して助けてくれるかもしれないと思い旅に出る。
 そして芳国にて公主であった祥瓊は、謀反に合い地位を失い両親を失くし、預けられた里家にて貧しい屈辱的な生活を送っていた。彼女もその生活に耐える事が出来ず、その頃に同じ年頃の少女が慶の王となったと聞き逆恨みして景王を妬み、あわよくば王位を簒奪してやろうと慶国を目指す。


 様々な苦悩を抱えた3人が、それぞれの目的の途中で出会うことになる。慶国の大きな反乱に巻き込まれつつ、彼女たちが見るものは。前半は彼女たちの身勝手な悩みにいらいらする事もあるけど、後半はものすごく爽快感あふれる内容になっている。何も知らなかった自分を恥じ、悔い改める祥瓊。人との出会いと別れで、自分を哀れむ事をやめる鈴。3人の精神面での成長がこれでもかというほどよく語られている。
 やがて戦いの中へと身を投じる事になるけれど最後の陽子の活躍が……本当に痺れます。
 今までのなかで一番、格好良いシーンがあって。どれだけ男前なんだ、陽子!鳥肌立ちまくりです。この物語の初めから最後まで本当に面白い。いらいらする場面もあるけれど、でもきっと誰でもそういう事があるのだと考えさせられる。ほんっとうに素敵な作品です。DVDも借りて全巻見たんですけど、このお話は何度も繰り返し見てしまったくらい大好きです。映像で見てみると、また迫力が違いますね。

十二国記 「東の海神 西の滄海」 

東の海神 西の滄海 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
小野 不由美
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 十二国記シリーズ三作目「東の海神 西の滄海」シリーズの中ではかなりの人気作。

今 度の舞台は十二国の中で慶(景王・陽子の国)と国境を接する国、雁(えん)国。陽子の時代では、もうすでに500年もの治世を誇る大国である。物語は過去から始まる。雁国の王「尚隆」と雁の麒麟「六太」が出会う所から。尚隆は、日本の戦国時代に生きる小国の当主だった。争いの中、国の滅亡の寸前に六太は尚隆を助け延王として十二国の世界へと彼を連れ帰る。
 辿り着いた雁国では、先王の悪政の影響で土地は荒れ果て、民は疲弊しきっていた。(王がいない国では土地は荒れ魔物が増え災害が多くなる)そこから、彼らは新しい国作りの為に一歩を踏み出していく。

 それから20年が経ち、雁王・尚隆の治世によって雁国は少しずつ緑豊かな国へとなっていく。穏やか暮らせるようになって来たある時、ある州で謀反の動きがあると判明し延麒六太が、謀反の主格・斡由(あつゆ)によって拘束されてしまう。
民を思いながら、罪に手を染める斡由。幼い頃、斡由に助けられたがゆえに、斡由のもとで罪の意識と六太への感情の間に挟まれながらも彼を支えていく更夜。そして次第に斡由の内面が暴かれてゆき、それを目の当たりにする延麒六太と更夜の心情は……。
 延王は争いを鎮める為、半身でもある六太を救う為、敵陣へと身を投じる。堂々たる体躯の偉丈夫、尚隆。飄々として懐が深く大らかなその性格は、周りを温かくする力を持っている。彼は倭国にいた頃自分の命をかけても自国の民を救おうとしたのに、それは叶わなかった。その思い、悲しみは六太にも痛いほど伝わっている。彼も過去に辛い思いをしたからこそ、豊かで争いのない……そんな国にしたいと願っていた。
 彼らは、お互いが無くてはならない存在。言い争う事もあるけれど、互いを信頼しあっているという事が読んでいてよく伝わってきた。

 何ていったって……尚隆が格好良い(笑)その心も全て。こんなにも素敵な漢に惚れずにはいられようか。適当に動いてるかのようにも見えるのに、彼は先を見据えて行動している。一見不真面目にも見えるのに(苦笑)その洞察力は凄い。勝手に王宮を抜け出したりもするから彼に仕える官吏たちは心底大変だろうと思う。でもそういう不真面目な所やふざけた所も尚隆の良い所。本当に彼は王者たる風格が備わっている。いまや500年にも続く治世、その間も数々の困難もあって決して楽だとは言えなかっただろう。けれどこの二人がいて彼らを支える有能な官吏たちに巡り合えたからこそ為し得たことなんだとよくわかった。

 何だかもう、一冊なのに多すぎるほどの色んなものが詰め込まれた作品だと思います。「月影~」や「風の海~」などではまだ描かれていなかったような知略、謀略も絡んでいるし。何の犠牲も無く国が出来るわけではない……。こちらも本当にお勧めの作品です。そして、ホワイトハート版の、山田章博氏のイラストが格好良過ぎです。シリーズ全部、すっごく素敵です。「東の海神 西の滄海」の尚隆の表紙はもう大好きです!!!

十二国記 「風の海 迷宮の岸」 

風の海 迷宮の岸〈上〉 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
小野 不由美
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風の海 迷宮の岸(下) 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
小野 不由美
4062551209


十二国記シリーズ二作目「風の海 迷宮の岸」上下巻

 「月の影」とは舞台が変わって、十二国ある中の四極国のうちのひとつ、戴(たい)国。戴の麒麟「泰麒(たいき)」が主人公のお話で陽子がこちらへ来る何年も前から物語は始まる。

 「戴国」の麒麟だから、泰麒。麒麟の生まれは、蓬山と呼ばれる女仙が住まう土地の捨身木に卵果が実り、文字通りそれは卵でその卵果から麒麟は生まれる。だがある日その実った戴の卵果は、蓬山を襲った突然の蝕に巻き込まれ、はるか遠い蓬莱(こちら側の世界)に流されてしまった。泰麒は、「麒麟」だという自覚はないまま、日本で人間の「高里 要」として日々を送ることになるが、やがて迎えにきた女怪と共に、十二国の世界へ戻ることになる。人間として育ってきた泰麒には、蓬山での生活は不慣れな事も多かったが、次第にその環境にも慣れてきて、己の為す役割を考え始める。

 民は麒麟に己を見出してもらうため、長い苦難に満ちた旅をして蓬山に昇山する。昇山して麒麟と対面し王足り得るかどうか見定めてもらう。麒麟は天命を受けて、王を選ぶ。王を選んだ後は、王と共に国を支えていく。しかし天命とは?どうやって、王を選ぶのか。
 麒麟として自覚も無く、また人間時の姿ではなく本来の「麒麟」に戻る「転変」もまだ出来ない。その中で、泰麒は一人の昇山者と対面し……。

 人間の年齢ならばまだ10歳という年齢の、泰麒。幼い彼の苦しみや迷い、葛藤が物語には綴られていて、その姿に涙を零しそうになる。彼が妖魔を折伏させる場面は手に汗を握った。
 泰麒は人間として育った経緯もあるし、日本では辛い生活が続いていたからか、常に周囲の目を気にしていて臆病になり、性格も内向的で前半は読みながら正直イライラしたこともあった。後半も多少は続いていくけどーー彼も少しずつ変わっていく。

 泰麒の成長物語です。彼は、王となるべき者を見定る事ができるのか。


 もどかしい所もあったけど、でも彼、泰麒はすごく愛らしい存在。優しく思いやりがあって、人間として生まれ育った感情があちこちに垣間見れる。十二国記で、「泰麒」ファンは大勢いると思う。残念ながら私はいちばん好き、という訳ではないですが^^;シリーズ二作目、この世界にさらに惹き込まれました。

十二国記 「月の影 影の海」 

月の影 影の海〈上〉 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
小野 不由美
4062550717


月の影 影の海〈下〉 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
小野 不由美
4062550725


ファンタジー小説の中では、一、二を争うほどにお勧めの物語、小野不由美 作 「十二国記」まずはシリーズ一作目「月の影 影の海」上下巻

 始まりは、現代で普通に生活していた少女が、ある日突然に、異世界へと送り込まれる。否応無しに連れて来られたその世界は、主人公「陽子」にとって優しいものではなく、あまりにも過酷で辛いものだった。
 十二国記の舞台となるのは神仙や妖魔の存在する世界。古代中国の世界をイメージしている。その名の通り、その世界には十二の国が存在する。十二の国はそれぞれ、神獣と呼ばれる麒麟(きりん)が天啓を受け「王」を選ぶ。王は世襲制などで継がれるものではなく、麒麟によって選ばれる。どうして、そんな世界に連れて来られてしまたのか。異世界から来た陽子は、海から来たものとして「海客」と呼ばれ、辿り着いた国では海客は民から疎まれる存在だった。

 「月の影 影の海」上巻は内容がとにかく暗い。勝手に連れてこられた世界は、彼女を不安と焦燥の奈落に突き落とす。人に追われ裏切られ、彼女は人を信じる事が出来なくなる。日々疑心暗鬼に駆られながら妖魔にも襲われ、心も体も傷つきながら彼女は戦う。
 初めて読んだ時は辛かった。異世界に連れて来られるような物語は様々あるけれど、ここまで主人公が酷い目に合うのは読んでいて悲しい。けれど脆弱だった彼女は、友となる半獣・楽俊との出会いがあって少しずつ変わっていく。友となるまでにも、様々な葛藤はあるのだが。
 上下巻で陽子は戦って傷ついて、そして助けられ人間として大きな成長を果たす。最初の彼女がまるで嘘だったかのように。でもそこまで成長できたは彼女が死ぬ思いをしてひたすらに努力をしたから。
 下巻は上巻が暗かった分、陽子の活躍も見られる。彼女の逞しくなって行く姿には、本当に胸がすく思いがした。感動します。女性に対して何ですが男前です。
 初めは取っ付き難いかもしれません。ですが、もしご存知ない方がいらっしゃれば是非お勧めしたい作品です。人間の持つ弱さも脆さも、そしてそれに勝つ強さもこの物語では多く描かれています。

 下巻で、陽子に迫られる選択。その葛藤も人間らしく、その迷いは弱いとは思えません。その時に楽俊がかける陽子への言葉。温かく、やわらかい。そして陽子を信じるその思い。様々な人物の心の感情も胸に沁みこんで来るようでした。成長していく様を見守っていける、そんな物語です。その後「十二国記」は、他の国を舞台として、物語は続いていきます。この世界はとにかく「仕組み」が面白い。似通っているようでいて、全く違う事も存在していて。ものすごく驚いた事があるんですが知らない方もいるかと思うとネタバレできませんね。

 「十二国記」は本当に壮大な物語です。ライトノベルの枠に収まらないくらい。この小説を読んだのは、成人して大分過ぎた頃。10代の内から読んでいたかったな、と後悔するぐらい魅力的な作品です。

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