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奇人百景 冥土道先案内 

★サイト★ Hysteric Battlefield

「奇人百景 冥土道先案内」 (シリーズ連作) 作者 巴屋伝助様

 博物館の学芸員である高村秋は、ある日突然勤め先の博物館で幽霊を見た。
 それは秋が愛して止まない刀に憑いた霊だった。
 今までは霊感ゼロだったのに急に見えるようになりーあれよと言う間に家に居候することになって。以来彼女の家にはどんどん居候の霊が増えていく。一癖も二癖もある幽霊達が繰り広げる七転八倒の物語……。
<感想>

 アカン、めっさおもろいの見つけてしまった(笑)内容はホラーコメディ、シリーズ連作となってるけど現在十二章まであるのでかなり長編です。
 でも面白くて読むの止まらないのなんのって。私、基本ホラーがダメダメな人で、この物語も背筋がぞっとするような場面が幾度も出てくるんですが……それ以上にコントのような幽霊達のやりとりもたくさんあって、怖いもの見たさでその辺はクリアー出来ました。
 主人公の秋、女性なんですけどびっくりするくらい男前な性格してます。そしてすごーく面倒見もよくて、相手が幽霊でも放っておけずにどんどん自ら関わっていってしまうそんな性格。

 今までは霊なんて見たこともなくて、基本ホラー好きだから見れるものなら見てみたいと思っていた秋だけど、ある日刀に取り憑く鎧武者の藤原憲方に出会って以来、面白いように色んな幽霊に出会って事件に巻き込まれていくんです……。

 その出会っていく幽霊たちがかなりの奇人揃いで(笑)秋の生活はそれはもう愉快痛快な毎日になっていくんです。憲方なんかは出会った霊の中では一番時代的に古い霊だけども、柔軟な思考の持ち主だし皆を見守ってるその泰然とした雰囲気がものすごくイイ。
 縁あって秋の家に居候することになった他の霊たちも本当に曲者揃いで、何度も笑わせてもらいました。大体、幽霊なのにテレビも見るし本も読むし果てはご飯まで作るってどういうこと(笑)幽霊たちがテレビの時代劇(鬼平)を見てるって所で思い切り笑ってしまいました。(確かに鬼平は面白いが)

 笑える部分もたくさんあるんですが、霊の立場から見たお話もあってほろりと涙が出そうになる場面も多くありました。幽霊なのに実際に今を生きている人間のように彼らが振舞うから、つい勘違いをしてしまう。目の前にいようとそこで彼らは笑っていようと、今を生きている自分とは決して相容れない存在…。

 秋は色んな霊と出会い、そして恋もする。その章は読んでいて胸が締め付けられました。
 好いてしまった相手に恋人がいた、そういうことはよくあることで実際にも胸が痛くて辛いことだろうと思う。けれど好きになった人がすでにこの世にはいなかったら。不毛だと思っても想いって止められないものなんですね……。悲しいけれど、でも秋とその方が出会う場面は綺麗だったな。勝手な私のイメージですが。

 読み終えるのに数日は費やしましたが本当に面白かったです。
 こんな素敵な物語に出会えて幸せ。私がいつも読んでいるものとは毛色が違いますしね。物語を読んでいると作者様の歴史が好きな様子も伺えました。十二章まで完結されていて読み応えもあるし本当にオススメ!章ごとに感想を書きたいくらいですよ(笑)あと読まれた方はぜひぜひ「二万打御礼企画」も。番外編になっててすごく面白かったです!

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