FC2ブログ

鉄色の髪の魔法師と少女 

★サイト★  香炉孤影(本館)

「鉄色の髪の魔法師と少女」 (完結) 作者 河野晶様

 16歳の少女シェスカはアパートの大家の娘。ある日そのアパートにひとりの青年が新しく住むことになった。
 鉄色の髪をしたその人は物腰の柔らかい優しそうな青年だった。元魔法師団長ヴィルブラインとアパートの大家(の娘)シェスカとののんびり、時々シリアスな物語。

<感想>

 ファンタジーで恋愛物、完結されています。長さ的には中編だと思います。

  ほのぼのして、優しさに満ち溢れていていました……。新しくアパートの住人になった青年は元魔法師団長という肩書きを持っている、少し前までは国の中枢で働いていた重要な人物。けれど彼はその職を自ら捨て去りこの街にやってくる。そしてシェスカの家のアパートに住むことになり…。

 彼が魔法師団長として先の戦争で大きな活躍を果たしたことは事実。けれどこの物語は戦争の事ではなく、彼が新しく住むことになった街での暮らしと大家の娘シェスカとの日常、友人達との日々のやりとりなどを中心として語られています。
 実家が貴族の為、庶民の暮らしには疎いヴィル。そんな彼を見て呆れながらも彼の身の回りの事を手助けするようになった大家のシェスカ。二人は気づかない内に互いへの想いを胸に温め少しずつ歩み寄っていくーー。
ゆっくりとした歩みの恋愛ものだけれど、でもじれじれではない。じれったい恋愛物が苦手なわたしにとってそうではなかったので、きっと大丈夫なはず(笑)

本編があり、そして番外編もあるんですが全部面白かった。時々シリアスな展開に入り、それはそれで危機的な状況ですが、なんとか収まりがつくので大丈夫。
 シェスカとヴィル、彼らのやりとりは本当にあたたかくて、いつまでもその空気に浸りたいと思わせるものがありました。この物語の良い所はそれだけでなく、彼らの友人・知人たちのお話も生き生きとしているところ。アパートの隣人であるオーデル夫妻も度々登場してくるけれど、その彼らの番外編もあって面白かった。彼らにもそういう出会いの物語があったんだなぁと思って。シェスカの友人達の恋のお話も。

 こういう物語を読んで、つくづく私はほのぼのとした穏やかなお話が好きなんだなぁと思いました。そういうものばかりを読む訳ではないけれど、こういったお話が心の癒しになるんですよね。面白そうなお話とかも色々見つけますが、あまりにも設定が複雑なものだと今は躊躇してしまう。その内容を噛み締めじっくりと整理して読むには今は頭が働かないようなので。

 お話戻って、シェスカにとっての彼は元魔法師団長ではなく、ただのヴィルブラインなんだというのが身に沁みました。当たり前のことなんですけど、わたしにとってはそこが大事でほっと出来る所でした。今回もまた素敵な物語に出会えました。出会えるたびに感謝します。ありがとうございます。

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://2008niko.blog75.fc2.com/tb.php/135-2fee85f9

skin presented by myhurt : BLOG | SKIN
  
copyright © 2005 ★おすすめオンライン小説紹介★ all rights reserved. Powered by FC2ブログ